暑い夏が過ぎて秋になってくると気になり始めるのが「抜け毛」
ドライヤー後の洗面台に散らばった髪や排水溝に溜まる髪の毛の量にドキッとした経験はありませんか?
あまりに抜ける量が多いと「このまま抜け続けたらどうしよう」と心配になりますよね。
「秋は髪がよく抜ける時期」と聞いたことがある人も多いと思います。その原因の解説と季節性による抜け毛の対策法をご紹介していきます。
目次
髪の毛の仕組み
髪には「成長期」→「退行期」→「休止期」という周期がありこれを「ヘアサイクル」と言います。
このサイクルを繰り返し、つねに古い髪から新しい髪へと生え変わっていきます。
- 成長期(2〜6年)髪が成長して伸びていく期間、髪全体の約90%をしめている
- 退行期(2〜3週間)髪の成長が弱くなっていく期間
- 休止期(3〜4ヶ月)髪の成長が完全に止まり、毛根奥で新しい髪が作られ、古くなった髪を押し出していきます。この時抜け毛が発生します。
正常な状態の抜け毛の本数
正常な頭皮の状態でも毎日50〜100本抜けています。
秋に抜けるのは野生動物だった時の名残?
動物は冬に向けて体毛が冬毛に生え変わります。その名残がまだ残っており、人間も同じく秋に髪が自然と生え変わるようになっています。
髪の成長速度は春から夏にかけて速くなり、夏の終わりから少しずつ遅くなっていき、秋にかけて抜け毛が増えるサイクルになっています。
なので「秋」に抜け毛が多く多く感じるのは気のせいではありません。
ただ、冬毛に生え変わるための季節性の抜け毛以上に抜けてしまうのは要注意です!※髪を触ってごっそり抜ける、抜けた毛根のふくらみが少なかったりなどのことがあれば専門機関に相談が必要になります。
秋に抜け毛が多くなる原因
また、毛髪サイクル以外の原因が抜け毛を誘発している可能性が!もしかしたら身に覚えがある事かも?!その理由をご紹介していきます。
1.夏のダメージ
夏に浴びた紫外線により体内に活性酸素が増加し、毛髪の老化を促進させてしまいその結果、抜け毛になってしまいます。
また、紫外線は頭皮表面のみではなく毛根内部まで届いてしまいます。髪を作り出す「毛母細胞」に(紫外線A波)はダメージを与えてしまいます。紫外線を浴び続けてしまうと新しい細胞を生み出すことができなくなり、秋に抜け毛として現れます。
髪・頭皮にもUVケアが必須となります。
2.生活習慣の乱れ・疲れの蓄積
夏の疲れによる、新陳代謝の低下で、血行が悪くなる事も原因になります。髪の成長には十分な血液が必要とされています。またストレスや疲れも抜け毛を誘発する原因になります。
3.ホルモンバランスの乱れ
髪の発達には女性ホルモンが関わっており、バランスが崩れると「抜け毛」「薄毛」の原因となります。秋は気温が下がり日照時間も短くなるので女性ホルモンのバランスが乱れやすいと言われています。
4.乾燥による水分不足
空気の乾燥による頭皮の水分不足も問題です。見落としがちな頭皮の水分量、「かゆみ」がでたり、「つっぱり感」があるひとは要注意です!頭皮の水分量が減ると、頭皮が硬くなり抜け毛につながります。
今日からできる抜け毛対策
季節性のものだと思っていても毎日髪がたくさん抜け落ちるのを見るのはストレスを感じますよね。
そこで今日から実践できる「抜け毛対策」をご紹介します!
シャンプーを見直す
洗浄力が強いものは避けて、アミノ酸系またはタンパク質が多く配合されているシャンプーがおすすめです。
①最初の流しはしっかりと!1分はよく予洗いしましょう
油分のあるスタイリング剤や頭皮の皮脂をよく流します。ここで毛髪の汚れの8割は落ちます。シャンプーの泡立ちが悪い人はこの予洗いが足りてません。
②たっぷりの泡を使って頭皮を指の腹でしっかりと洗います。(爪を立てるのはNG)
あシャンプーを手にとったら、まず手に馴染ませたあと「猫の手でくるくる頭皮にそって回す」と、もこもこの泡になります。耳後ろ、襟足はスタイリング剤や皮脂が残りやすいのでよく洗いましょう!
③すすぎはしっかり!2分は流しましょう
シャンプーする中で1番大切なのはこの最後の流しです。流し残しは頭皮の乾燥、毛穴の詰まりになります。襟足、耳後ろ、首周りもしっかりと流してください。
毎日1分の頭皮ケア・頭皮マッサージ
たまにやる30分のマッサージより毎日1分の積み重ねが大切です。
疲れたなと感じた時、テレビをみている時、寝る前など自分がやりやすいタイミングで頭皮をほぐしてあげてください。
一番習慣にしやすいタイミングはシャンプーのときです。髪に泡がついたままマッサージすると毛先の泡パックもできて一石二鳥になります!またドライヤー前は顔と同じく頭皮も保湿が必要になってきます。「頭皮用化粧水」で潤わせた後乾かしましょう!
また育毛剤をうまく取り入れる事もポイントです。
抜け毛が気になる季節には頭皮に直接栄養を与えるのも効果的です。今は女性用育毛剤もたくさん出ており、香りもよくリラックスできます。血行促進効果の高い育毛剤を頭皮マッサージの時に使用すれば、効果UPに期待できます。
適度な運動で血行促進
頭皮の血行をよくしても体が冷え切っていて血行が悪いと髪までに栄養が行き渡りにくくなります。
- 朝の筋トレまたはウォーキング約20分(朝1やることで体温が上がり1日の代謝量がUP)
- 1駅分歩く(無理のない距離で毎日続けやすい)
- ヨガ・ストレッチ(筋肉が柔軟になりストレス発散にもなる)
など無理のない適度な運動で体の血行を良くしていきましょう!
食事で髪にも栄養補給
髪の毛は『ケラチン』という18種類からなるアミノ酸が集まったタンパク質でできています。良質な「タンパク質」を食事に取り入れることが大切です。
また髪を健康に保つためにはタンパク質の元となる「アミノ酸」や「ミネラル」「ビタミン」が必要になります。中でも必須アミノ酸は体内で生成できないので食事から取り入れましょう。
- アミノ酸(卵、肉、魚、大豆、チーズ)
- ミネラル(ナッツ、味噌、バナナ、ニンニク)
- 脂溶性ビタミン(ニンジン、アボカド、ほうれん草)
- 水溶性ビタミン(ブロッコリー、マグロ赤身、さつまいも)
また、必須ミネラルで髪の成長をサポートしてくれる「亜鉛」(牡蠣、豚レバー、カシューナッツ、油揚げ)も意識して食事に取り入れることがおすすめです!
また女性ホルモンに似た作用を持つ事がわかったローヤルゼリーも最近注目されています!
ただ、栄養をバランスよく取ることを心がけていても、「毎日は難しい」「料理を作れない日もある」「3食きちんと食べれない」などあると思います。そんな時は無理をせず、過剰摂取に気をつけてサプリメントをうまく活用するのもポイントです。
睡眠の質を上げて体内リズムを整える
身体に不調が現れると人間は生存本能で生死に関わらない髪、爪、肌への栄養を身体に使ってしまいます。なので何より身体の調子を整える事が大切になります。
そのためにはしっかりとした睡眠時間で熟睡する事によって自律神経を整える必要があります。
夜間深い睡眠につくことによって髪は成長し、昼間に紫外線などから受けた頭皮のダメージを修復していきます。
就寝の90分前にお風呂に入ると自律神経のバランスが整い、深い眠りに着くことができます。
最後に
秋は抜け毛が増える時期とはいえ、蓄積したダメージ、栄養不足をそのままにしておくと将来の薄毛に繋がってしまうかもしれません。
年齢を重ねると、髪が細くなり、ダメージの回復も遅くなるので、早めのケアで必要以上の抜け毛を防いでいきましょう!
いつまでも素敵なヘアスタイルを楽しめるように頭皮と髪の健康を心がけて、過ごしていきたいですね。
こうやって聞くと「抜け毛」は誰にでも起こる自然現象なんだと少し安心しますよね!